私は今、ヤモリと暮らしています。
初めての遭遇
トイレで便座に腰かけていたら、
右後ろからサササササーッと黒っぽいものが現れ、私の右横を駆け抜けていきました。
ゴキさんだと思った私は、思わずうぎゃー!と叫びました。久しぶりに腹の底から変な声でた。
黒っぽいものはそのまま止まることなく、トイレのドアの下の隙間から出ていきました。
ちらっと見えた感じ、手足が4本で、しっぽもあったような感じだったので、ゴキさんではないかも?トカゲ?イモリ?あ、ヤモリか!と若干冷静に。
急いでドアを開けたけど、もう姿はなく。
2回目の遭遇
初めての遭遇の翌日。
夜、トイレに行こうと思って廊下の電気をつけたら、壁にいたー!ここでも、思わずうぎゃー!と叫びました。2日連続、腹の底から変な声でた。
ちょうど私の目の高さのところに張り付いていて、たぶんヤモリと目が合った。
ヤモリは私のうぎゃー!にびっくりしたのか、一瞬動きを止めましたが、脱兎のごとく壁を下っていきました。ちょうど、廊下に不用品を入れた段ボールが置かれていて、ヤモリはその段ボールの中へダイブ!!
なんか段ボールの中でごそごそいってる。
この日は、段ボールの中をのぞく勇気がなかったので、そのまま放置。
翌日、勇気をだして段ボールの中を探してみましたが、いなくなっていました。
3回目の遭遇
2回目の遭遇から3日後。
道場に行こうと思って、たたんでおいていた道着をカバンに入れようと、道着を持ち上げたら、道着の下にいたー!やっぱり、うぎゃー!と叫びました。
私、今、ヤモリと交刃の間(※1)で相対してる。どうしよう。できれば争いたくない。だって、私たちは敵ではない。
しばらく見つめ合った後、お互いそーっと後ずさり。そしてヤモリが向かった先は、床に横たえてあった刀袋の下。
冷静さを取り戻していた私は、「いやいや、そこじゃないでしょ。それ、道場に持っていくから。別に、うちにいてもいいんだけどね、びっくりさせないでくれる?踏まれたらいやでしょ?」とか、ヤモリのやっちゃんに話しかけちゃったよ。
納得してくれたやっちゃんは、刀袋の下に潜り込むことを諦め、玄関の方へ。このまま外に逃がすチャンス!と思ったけど、いなくなってたー。
これからどうなる?
さて、やっちゃんにとっては、このままうちで過ごすのが幸せなのか、外に逃がしてあげた方が幸せなのか。
確かに家の中にいれば外敵からは身を守れるだろうけど、
ごはんちゃんと食べてるかなぁ?とか、水分とか大丈夫なのかなぁ?人間が寝静まった後に風呂場とかで水飲んでんのかなぁ?とか、なんか心配になっちゃうよね。
半年後とかに干からびたやっちゃんを見つける羽目になったらすごく悲しい。。
でも、いつの間にか増えてても嫌だ。。
またいつどこで遭遇するか分からないので、家の中では、そーっと歩くようになりました。靴を履くときは、靴の中にやっちゃんが隠れていないかを確かめてから履いています。
ここで、やっちゃんにお願いです。神出鬼没なのはやめてほしいです。できれば定位置にいてほしいです。あと、どこから家の中に入ってきたのか教えてください。(ゴキさんも、そこからうちに入って来られるってことだから。。。)
実は続編があったりします。
(※1)交刃の間:刀と刀が完全に交わっていて、一歩踏み出せば相手を斬れる間合。